2023/12/26 12:00
漢方と漢方薬はイコールと思いがちですが、実は似て非なるものです。
【漢方薬と漢方】
東洋医学の治療方法の一つとして、
「漢方薬」は、漢方医学の理論に基づいて処方される医薬品のことで
「漢方」とは、養生・気功・整体・薬膳・鍼灸などを含めた医学を指します。
そのため黄土漢方蒸しも、漢方に分類されます。
「漢方」の呼称は、実は日本で名づけられました。
もともとは、奈良時代に伝来した中国医学が基本となっているのですが、
日本の風土や気候に影響を受けながら、独自に発展・実践されてきた医学体系です。
そんな日本独自の健康哲学である「漢方」には、
自然のものを活用して自然治癒力を高めようとする日本の知恵が宿っています。
【西洋医学との違い】
また、西洋医学と漢方医学では“治し方”に対する考え方が違います。
西洋医学は「病気そのもの」が対象ですが、漢方医学では「病気を持つ人」にアプローチします。
漢方では、全体的に人それぞれの体質や心身の状態などに合わせて
もともと私たちに備わっている「自然治癒力」を利用して治すのに対し、西洋医学ではわたしたちの身体を部分的に見てピンポイントで対処します。
漢方と西洋医学の明らかに違う点は、
漢方は病名がつかない不調にもアプローチできることです。
【未病予防】
人間の身体は一枚岩なので、元となるバランスの乱れから発せられるSOSサインが症状やお悩みにつながっていると考えます。
症状が出ているところだけではなく、体質や生活習慣などから見直し、根本を正そうと改善を目指します。
大切なのは、その人が本来もっている身体のバランス。
ひとつの症状だけで考えず、今の身体の状態を考え、
身体の冷えや不調をそのままにせず、丁寧に見てあげることで漢方の思想の「予防第一」につながります。
なるべく自然に逆らわない方法でみなさまの健康を維持できるサポートができれば幸いです。